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| 来賓挨拶(渡海紀三朗衆議院議員) ○司会 では、大変お待たせ申し上げました。午後1時も過ぎましたので、本日の午後の部、第2セッションを始めたいと思います。 まず、午後最初にご来賓のごあいさつをお願いしたいと思います。 渡海紀三朗衆議院議員で、昭和45年に早稲田大学の理工学部の建築学科をご卒業されました。その後、外務大臣の安倍晋太郎氏の秘書を経られまして、1992年には科学技術政務次官にご就任されました。2002年、平成14年には文部科学副大臣を務められました。現在、自由民主党政務調査会の副会長をなさっております。 渡海先生、どうぞよろしくお願いいたします。 ○渡海議員 ご紹介いただきました渡海紀三朗でございます。 このシンポジウムにご招待をいただいたわけでありますが、当初、本当に私でいいのかというふうに申し上げましたが、現在、党では文部科学担当の政調副会長でもありますし、また、去年は文部科学副大臣という仕事をさせていただき、少しでもお役に立てればと、そんな思いで今日は来させていただきました。 子どものころはどちらかというとロケット少年で、大きくなったらロケットをつくりたいというのが私の夢でした。子ども心にMITの名前を知っておりました。MITへ行ってNASAへ行くと、これが私の夢だというふうなことを言っていたわけですが、どういうわけか夢はかなわなくて、先ほども、喫煙室で街を見ながら、東京の街は何でこんなにばらばらなんだろうというようなお話をしておりましたが、専門は建築学科でございます。設計事務所に勤務いたしておりましたが、ちょうど阪神タイガースが前回優勝した年に父親がなくなりまして、御多分に漏れず2世でございますけれども、こういう道を歩むことになりました。ただ、私はどうせやるならば自分の好きなことをやろうと。同時に、日本の未来にとってこの科学技術創造立国ということは絶対の必須条件であると、そんな思いを持ってライフワークとして今取り組んでおるところでございます。そのような中で、当初はどちらかというと科学技術政策はマイナーだったというふうに思っております。自由民主党で部会をやりましても、集まる人数は非常に少数であった。例えば先ほども控え室で振興調整費というお話をさせていただいておりましたが、当初はせいぜい100億円弱という時代でございます。今年の予算ではすでに377億円。政策研究院もこの経費を使って今度新しいプログラムをつくられるということでありますけれども、今科学技術政策というのは、政治の場でもメジャーになったんだと、そんな思いをいたしております。 そういう中で、政府はご案内のように今科学技術基本計画の第2期ということで、平成12年度から17年度の計画を進めておるところでございます。これは科学技術基本法に基づきまして、国が責任を持って5年間の計画をつくると。しかもこの計画には、政府の研究開発投資額というものを書き込むという。法律として当時は、基本法としても公共事業、例えば河川5カ年計画、道路5カ年計画等々、こういうものは金額を書き込んだものがあったわけでありますが、非公共でこういうものを書き込むというのは初めてのスタイルでございまして、大変財政当局から強い反対があったわけですが、尾身先生初め多くの先生方がご努力をされて、私も提案者の1人でございますが、議員立法でつくらせていただいた法律でございます。これに基づいて、現在は第2期、5年間に24兆円の投資をする。この中でも特に先端的な基礎研究をやるということになっております。 また、よく言われる重点4分野、ナノテクノロジー・材料、そしてライフサイエンス、環境、ITに投資をすると。来年度の概算要求も、今予算の最終段階になっておるわけでありますが、3割アップから5割アップという各分野の要求を出して、効率的に効果的に今後の開発を進めていこうと。それから同時に、科学技術の研究開発を進める中で大切なことの1つというのは、今までのやり方でいいのか、いわゆるシステム改革をしっかりやることです。そしてその中でこれから、大事な税金を使うわけでありますから、有効に研究開発が行われる、こういったシステムをつくることが大切です。 また、同時に、人材が有効に活用される。よく言われた特に制度上なかなか知恵が生きてこないと、こういったことを改革していかなければいけない。そういったことが大きな目的であります。目指すべき日本の姿は、やはり知的貢献で世界に貢献をする、人類に貢献をする。そして、安定的な経済社会をつくっていくために、我が国はこの科学技術創造立国が欠かせない1つの大きな政策であるというふうにも思っております。日本は資源がありません。国土も非常に狭い。地政学上も、また安全保障の問題においても、ある程度足を縛られておるわけでありますから、そういった中で人間力を豊かに使って、知恵でもって勝負をしていく。そして、その知恵でできた資産というものを、今日のこれは午前中のテーマである知的財産をしっかりと保護して、産業と結びつけて、その中で新たな経済社会を形成していくということであろうと思っています。 東海大学の唐津さんという方、皆さんよくご存じだと思いますが、こんなお話をしていただきました。我が国は2,000円で1トンの鉄鉱石を買い、5万円で鉄板をつくって、1トン100万円の自動車を売っていると。これが日本なんだと。これは非常にわかりやすい例えでありまして、この付加価値といいますか、差益の中に我が国の経済があるというふうに思っております。たった2%の人口で世界の15%の経済を生み出している。これはまさに日本人の力、先人の努力、知恵の力でございまして、これから先の我が国にとっても大変重要なことであろうというふうに思っています。 さて、今日ご参加の皆さん、地方自治体の方もたくさんいらっしゃるというふうに聞いておりますが、これからは地域の経済の活性化ということもこの科学技術と切り離せない大きな課題でございます。今地域では産学官連携、大学を中心としたTLOとかですね、知的財産本部とか、さまざまな種といいますか、基盤ができつつあるわけでございますから、地方自治体と、民間企業、そして大学等々が一緒になってこういった活力を引き出していただきたい。そのためにも、今日のこのシンポジウムが有意義なものになることを期待しておるところであります。 政策研究大学院大学、これは平成9年ですか、新たに国策としてつくられた公共性の高い大学院だというふうに認識をしていますが、今回2つの新たなプログラムをつくられるというふうにも聞いています。形態が独立行政法人というふうに変わるわけでありますけれども、しっかりと独立行政法人になるところのうまみをこれから生かしていただいて、そして立派な人材を育てていただく。また、科学技術政策の博士プログラムですね、これとか知的財産、こういったことに関しての人材を生み出していただくように期待をしているところです。 あと1点だけ加えさせていただきますが、実はこの科学技術というのはいいことばかりではありません。負の面がございます。例えば原子力は平和利用すればクリーンな、しかも安全に利用すればすばらしいエネルギーでありますが、1つ間違えば核弾頭になる。有馬先生が、今は参議院議員、前の東大総長、理研の理事長でございますけれども、こんなお話を鶴見の理研でされたんですね。「生物学者の皆さんは、我々の間違いを繰り返さないでほしい」と。これはおそらく物理学者としての思いであろうと思います。先ほど重点分野の中でもライフサイエンスというお話をさせていただいたわけでありますけれども、私はちょうどクローン法を通したときに総括政務次官、今の副大臣の前の制度でございますが、国会答弁に立った1人ですが、やはり科学技術、知の探求、また真理の探究というのは、はまり込んでしまうと、これが一体どういうふうに展開をされていくかということがなかなか見えにくいというところがある。私も知的好奇心の強い人間でございますから、よくわかります。しかし、それを的確に社会に還元をしていく、社会とつなげていくためには、そこに社会のいろいろな要素を入れた連携が大事でございます。当大学院は、そういったことも大変大事にされていろいろと教育をされておるというふうに聞いておりますから、ぜひ大いに知を社会に対して結びつけていく人材を育てていただきたいと期待をいたします。 本日のシンポジウムが、科学技術政策、知財政策、また、人材育成、こういった面ですばらしいものになりますように心より私からもお願いを申し上げ、期待を申し上げまして、私のごあいさつにかえさせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手) ○司会 渡海先生、どうもありがとうございました。 |